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バカラ戦略と洞察

バカラはなぜ「戦略」より「儀式」になるのか――罫線が変えるもの、変えないもの

なぜバカラは「戦略」ではなく「儀式」なのか

バカラのテーブルには、少し奇妙なところがあります。プレイヤーが決められることは少ないのに、人によって遊び方がずいぶん違って見えるのです。

1980年代から1990年代にかけて何度かマカオを訪れたとき、私はバカラを遊びながら、人がどう座り、どう待ち、カードをどう扱い、結果をどう記録するかをよく見ていました。同じ勝敗の並びを見ても、すぐにチップを置く人もいれば、しばらく動かない人もいる。そこにはゲームのルールとは別に、それぞれの作法がありました。

こうした違いは、外から見ると上手さの差のようにも映ります。しかし、バカラで目立つ作法の多くは、カードを有利に動かす戦略というより、偶然の前で何もせずに待つことに、人が形を与えるための儀式なのではないか。今はそう考えています。