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最初に麻雀から学んだルール(カジノは決して教えてくれないこと)

最初に麻雀から学んだルール

正直に言うと、「リスク」って言葉の意味をちゃんと理解する前に、私は麻雀を覚えていました。

場所は別に特別じゃないんです。カジノでもなければ、派手な場所でもない。ただの小さな部屋。煙草の煙が少しこもっていて、湯のみのお茶があって、ときどき誰かが日本酒を差し出してくる。そんな空間でした。
卓の上の牌よりも、むしろ人の顔を見ている時間のほうが長かった気がします。

あれは1970年代の大阪や神戸の話。まだ若くて、後に機械式パチンコにハマる前の頃です。
今思えば、あの頃の麻雀って「遊び」というより、ちょっとした人間観察のトレーニングみたいなものだったんですよね。

で、そこで最初に学んだこと。しかも一番大事なこと。
これ、ルールブックには載っていません。初心者講座でもまず出てこないです。カジノなんて、なおさら教えてくれません。

でも内容は驚くほどシンプルです。

「全部の局に参加する必要はない」

麻雀って、配牌の前から始まってるんですよ

多くの人は、麻雀って「役」とか「点数」とか「運」のゲームだと思ってますよね。
もちろん、それも間違いじゃない。ただ…それって本質の少し手前の話なんです。

実際は、その前からもう始まってる。

観察です。

誰が急いで席に着くのか。
誰がちょっとイライラしてるのか。
やたら自信ありげな人は誰か。
無理に笑ってる人、いませんか?

面白いもので、メンツが良ければ、無理に強い手を作らなくても勝てたりします。
理由は単純で、流れの悪い局にわざわざ入らないから。

ここで一つ、頭に置いておくといいです。

「全部の局に価値があるわけじゃない」

この考え方、むしろ麻雀の外で効いてくる

その後、私はパチンコにどっぷり浸かって、さらにマカオでバカラやブラックジャックもやるようになりました。
1980〜90年代、高級カジノで中国のハイローラーたちを見ていて、ひとつ気づいたことがあります。

「運より、規律のほうが強い」

ただ、不思議なことに、麻雀で学んだ最初の原則って、そこでは消えがちなんです。

スロットもパチンコも、いつでもスタートできる。
ブラックジャックは次のカードがすぐ来る。
バカラは無言で「次どうする?」って迫ってくる。

つまりカジノはこう作られてるんですよね。

全部のベットに意味があるように見せる
全部のラウンドがチャンスに感じる
全部が「今しかない」と思わせる

でも、麻雀は逆のことを教えてくる。

「打たない一手が、実は一番いいこともある」

麻雀が教えてくるのは“攻め”じゃなくて“待ち”

全部の局に入っていくと、負けってじわじわ来ます。派手じゃないけど、確実に。

麻雀って「運を待て」とは言わないんですよね。
「サインを待て」って感じです。

例えばこんなやつです。

場の空気がちょっと変わる
一人だけやけに打つのが速い
同じパターンが続いている

ゲームと戦うっていうより、誰かがミスるのを待つ。そんな感覚に近いです。

じゃあなんでカジノはこれを教えないのか

単純な話で、回転が落ちるからです。

カジノにとって理想的なお客さんって、

常に参加する人
すぐ反応する人
休まない人

なんですよね。

麻雀は「間」を大事にします。
カジノはその「間」を嫌う。

機械は疲れないし、イライラもしないし、集中も切れない。
だから最終的な責任は全部プレイヤー側に来るわけです。

このルール、結構自分の打ち方変えました

今はベットする前に、必ず自分に聞いてます。

「なんで今やりたいんだろう?」

もし理由が、

なんとなく暇だから
最近負けてるから
取り返したいから

このどれかだったら、やらないです。

これ、弱気とかじゃないんですよ。
単純に、自分をちゃんと扱ってるだけ。

妻にもよく言われます。「年金だけは溶かさないでよ」って。
長く一緒にいると、冗談でも本気半分ってわかるんですよね。

麻雀って、結局“人を読む練習”なんですよ

パチンコは機械を見る。
ブラックジャックはカードを見る。
でも麻雀は、人の顔を見る。

で、これ続けてると、だんだん自分にも向いてくるんです。

呼吸、浅くなってないか
テンポ、妙に速くなってないか
判断、感情に引っ張られてないか

「あれ、自分で選んでないな」って思った瞬間、もうそのゲームは終わってます。

オンラインの時代だからこそ必要な感覚

2000年代の初めに、オンラインカジノも試しました。
最初はめちゃくちゃ便利で、ちょっと感動すらありましたね。家でジャズ流しながらできるんですから。

でも、すぐ気づきました。

人がいない。

残ってるのは画面だけ。

外からのサインが全部消えるので、頼れるのは自分の内側だけになります。

もし「やらない技術」がなかったら、ずっと座り続けることになる。

麻雀って自然に間ができるんですよ。
オンラインは、自分で止めないといけない。

今でもやってる、小さな習慣

どんなセッションの前でも、1分だけ何もしない時間を作ってます。

ただ座るだけ。呼吸するだけ。

1分経って、「やりたいな」って気持ちが強くなってたら始める。
逆に弱くなってたら、そのまま閉じる。

これが、自分なりに麻雀の原則を今に持ってきたやり方です。

結局、麻雀が教えてくれたのはこれ

勝ち方でもないし、計算でもないし、リスクの取り方でもない。

「選ぶこと」です。

もしここまで読んで何か一つ持って帰るなら、これでいいと思います。

「できるからって、やる必要はない」

これ、どんな攻略法より効きます。

最後に一言だけ。

「今日は引くのが一番うまい打ち方」

— 黒田銀次